この映画を一番楽しんだのは、監督のマーティン・スコセッシであろう。
1942年生まれの彼は、同年代の若いボブ・ディラン(1941年生まれ)が活躍し、人々の注目を集めるのを、憧れと嫉妬が混じった気持ちで見ていたに違いない。
だから60年代のディランに興味深々で、あの時に知りたかったことを、40年経ってから、周辺の人々に根掘り葉掘り聞き、お宝映像をかき集めた。そして自らは有名映画監督として、正々堂々とディランにインタビューすることができた。
よかったねえ。

それにしても。
アコギをエレキに持ち変えただけで、ものすごいバッシングに合うなんて、異常な事態だ。当時の人々は、楽器に主義・主張が宿っていると考えていたのだろうか?人間の思い込みって、恐ろしい。

しかしながら。
そんなことも含めて、ボブ・ディランは、時代に迎合するのではなくて、時代を自分に迎合させる才能を持っていた。

それでもって。
若いときのディランって、ホントによいのよね、音楽もだけど、ルックスが。伏目がちでナイーブなあの表情、もしも私が当時のアメリカ人女子だったら、絶対にミーハー的なファンになっていたよ!

とはいえ。
ディランの音楽を、現在の私は時おーり好んで聞くが、これはきっと、英語だからいいんだと思う。もしも日本語で同じ内容を歌われたら、鬱陶しくてかなわないような気がする。

しかし、208分は、ちと長いね。
ムスメたちに、「お母さん、また、その映画見てるの?」と、言われ続けた。
「また」じゃなくて、「まだ」だったんだよ。

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