フランスの友人Fから、お母さんが亡くなったというメールが届いた。
4年前にご主人が亡くなってからずっと体調が悪かったようだが、最後は急性の白血病で亡くなった。
パリに住むFは、毎週金曜の夜の寝台車で、お母さんの住むスペイン国境の街へ行き、日曜の夜の寝台車でパリに戻るという生活をずっとしていた。



私が若い頃にパリで暮らしていたとき、復活祭とクリスマスのバカンスを彼女の実家で過ごした。合わせれば1ヶ月以上、彼女の実家にお世話になり、お母さんの手料理をご馳走になったことになる。

Fのお母さんは、小学校の先生をしていた人で、独身のときは、山深い小さな村で教えていたそうだ。
「村に一軒だけある食堂兼旅館に住んでいたのよ。村の人たち全員と知り合いになって、子供たちも可愛くて、楽しかったわ」
その頃の話を聞いたり、写真を見せてもらったりするのが大好きだった。
あと、その頃に知り合った国境税関員のご主人とのエピソードも!

わたしが料理を手伝えば、
「この料理は、○○が手伝ってくれたから、おいしいわよ」
と言い、アイロンがけを手伝えば、
「すごいわ!とても上手!」
と、褒めてくれた(さすが、小学校の先生だ…)

おしゃれで、いつもステキな装いをしていた。
花が大好きで、私が滞在の最後の日に花を贈ると、抱きしめてくれた。

メールの最後には、こう書かれていた。
「もう、彼女は苦しまなくてすむし、故郷の墓地のパパの横で、安らかに眠ることになったから、あまり悲しまないでね」

人々への愛情にあふれていた、Fのお母さん。
あなたの優しい心は、手に触れて、その温かさを感じることができるようでした。
わたしは、あなたに可愛がってもらえて、とても幸せでした。
あなたと過ごした日々は、私の人生の中の財産です。
本当にどうもありがとうございました。




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