自分の身体を侵す癌の正体を取材する立花隆。
その眼差しは、何時にも増して真剣で、探究心&好奇心にあふれ、世界中を飛び回り、最先端の研究者と話をする。



細胞分裂を繰り返しながら老いてゆくにしたがって、人の身体に癌が発生するのは避けられないこと。

原発巣を取り除いても、再発したら、どんな抗がん剤を用いたとしても、延命できるのはせいぜい数ヶ月。

その間の激しい副作用を考慮して、彼はもしも再発しても抗がん剤治療は行わないと決心する。

癌と人は切り離せず、癌だけを殺すことはできない。
人は、癌という宿命を背負っている生命体なのだ。


人はいつかは死ぬのだから、癌になったら、癌とともに生きて、癌とともに死ぬしかないという境地に達する。


とはいえ、立花隆の表情は、悲しげなのであった。

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