O整形外科でもらったレントゲンと紹介状を持って9時に信濃町の大学病院へ。
ここは、長女が生まれた病院。
「どお?懐かしい?」
「べつにー。あっ、スタバがある!」
15年前にはなかったわ。
ってゆうか、15年前には、スタバなんてどこにもなかった。

カルテの用意はしてあったのでスムーズに行くかと言うとそんなことは全然なくて!
外来の看護婦さんに、
「新患の患者さんの診察は、夕方になります。だいたい、4時か、5時くらいになるかと…」
幸い、彼女の学校はJRで二駅のところにある。
「じゃあ、学校へ行けば?学校終わってからで、充分間に合うじゃない?」
「そうなさるのがよろしいかと思います…」と、看護士さん。

私は家に帰ることにして、4時にスタバで待ち合わせ。

で、結局診てもらえたのは、5時半。
「靴が当たる以外、痛くないのなら、基本的に手術はしない。難しい手術になるし、術後半年は不自由な生活になるから。経過を見るために、1年後の予約を取ろうね」
っていうんで、来年の12月24日に予約を入れた。

帰ってググッたら、最近テレビに出た、有名な先生らしい。だから、患者さんが殺到しているのだろう…
それにしても、8時間待ちの3分診療とは、さすがにKO病院だぜ!

外脛骨

2009年12月22日 エネのこと
昨晩から続く熱が朝になっても下がらないので、学校を休んだ長女。
が、10時頃に、「平熱に戻った」と言う。

そこで、懸案だった、くるぶしの下に、異常に出っ張っている骨を診てもらおうと、O整形外科へ。
レントゲンを撮って診察。
「ずいぶん出てるね。足の専門の先生に診てもらったほうがいいよ」

受付の人が大学病院にあさっての予約とカルテの手配をしてくれた。


長女が、部活の仲間と月島のもんじゃ焼き屋さんへ行った。


夕飯を食べながら、谷川俊太郎の話をした。
長女は「二十億光年の孤独」が好きだ。
昨日の新聞にインタビューが載っていたね、読んだ?
と、たずねると、読んでいないと言う。そして、
「お母さん、読んで」と。

そこで、新聞のほぼ一ページを占める、谷川俊太郎のインタビューを音読してやった。

すると、
「ありがと。贅沢なディナータイムだと思いながら、鍋食べたよ」
(今日の夕飯はたらちり鍋)と、お礼を言われた。
次女にはまだ寝る前に読み聞かせをするけれど、長女に何かを声に出して読んでやることはない。
もっともっと長女をかまってあげよう。

そして、高村光太郎の話をした。
国語の授業で、長女が高村光太郎の詩を読んだら、
「あなたは演劇部だから、抑揚をつけたくなる気持ちはわかるけれど、こういう詩は淡々と読むほうが、良さがわかるのです」
と、教師に言われたとのこと。
私は、正直、高村光太郎の詩は好きじゃないけれど、高村智恵子のちぎり絵は、非常に好きだ!センスがぶっちぎりでイイ!と、絶賛した。


その間、会話に入れない次女はむくれていたが、
「お母さん、私、地雷を取り除く機械を発明した人の話をテレビで見たよ」
と、私の気を引く話題で、私を振り向かせた。

子どもたちとご飯を食べるのは、楽しい。

長女に、勉強しなさいよと言う度に、私の中で何かが損なわれていくような気がする。

もうすぐ中間テストだというのに、馬鹿娘は連休中にダンスのワーク・ショップやピアノのレッスンの予定をぎっしり入れている。

今まで割合スイスイと乗り切ってきたから、彼女は勉強を甘く見ている。
こういうタイプは、いったん転落し始めると、どんどん成績が下がる。
言っても、本人にはわからない。

第一、普通の中学校へ行っていたら、受験勉強の真っ直中だ。
こんなに暢気にしていられない。
同じ15歳なのにねえ。ウチの中高一貫校生は、緊張感ゼロである…。

私だって教育ママになりたいわけじゃない。
でも、彼女にはなりたい職業があって、その夢を応援するために言っているのだ。
(正直なところ、どっかでしくじられて、余計な出費をしたくないという気持ちもある…)

いずれにしても、言う度にホントーに嫌な気持ちになる。


まあ、いつか挫折しないとわかんないだろうなあ。


ああ、やんなるよう。

さっき、夕飯を食べながら、
「お母さんは、子どもに『勉強しなさい』と言う度に、
体が少しずつ空洞化していって、しまいにはスカスカになって、大根と鶏の煮込み(今日のおかずね)なんか作れなくなるよ…」
と、言ってやったけど。


ちなみに、今晩食べた大根は、次女が学校でどっかの農園に行って引っこ抜いてきたもの。
下校後は、次女のお友達が二人遊びに来て、6時半くらいまでキャアキャア言って、遊んでいた。小学3年生は平和でいいわんわん。

長女は只今、秋休み真っ最中。

私が彼女に望むことはただひとつ。
部屋を片付けること!!!!

ほんっとに片付けない。

「収納場所がないからだ」
という彼女のために、夫は日曜大工で3つも収納ラックを作ってやったのだ。
制服掛け、バッグ・カバン掛け、キャスター付きの移動本棚。
それなのにー!

あらゆるものが床に転がっている。
下着や靴下が平気で床に転がっていたりもする。
チェストの引き出しが全部閉まっていたためしがない。

私の堪忍袋が切れそうになった本日。
彼女はこのようにのたもうた。
「国語の先生もねー、片付けない人だったんだってー。
先生が中学生のとき、家に空き巣が入って、警察の人が来たとき、
『お嬢さんの部屋が一番荒らされてますね』
って、言ったんだってー。
でも、空き巣はその部屋には全然ノータッチでー、親がぁ
『あの部屋は、いつも、あーなんです』
って言ったんだってー。
ウチに空き巣が入ったら、お母さん、同じこと言うんだね!」

空き巣に入られたって、取られて困るようなものは何もないが、
人様にお前さんの部屋を見せるのだけは避けたいよ!

今度の学校公開、保護者による授業評価があるけど、
その国語の先生への評価は、低くしてしまうかもしれない…

「ビートルズの『ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンズ』のモデルになったルーシーさんが、亡くなったんだよ。
あの曲は、ジョン・レノンが、息子の描いた「友達のルーシーがダイヤモンドを持って空にいる」絵を見て、作ったんだよ。」

昨日、夕刊を読みながら長女にそう言ったら、
「え? あれは、LSDの歌でしょ?」
と、あっさり応酬された。

まさか、自分の娘の口から、「LSD」などという言葉を聞くとはね…


長女 回復へ
今朝、長女は平熱。
「日曜日には熱が下がるよ」
と、H先生はおっしゃっていたが、まさにその通り!

元気になった途端、ウルサイ。
「部屋で、寝て、ご飯を食べるだけの生活はもういやだ~
暇で、暇で、どーかなりそー」
だと。

でも、火曜日までは、タミフル飲んで、安静にしてなきゃならないのよ!

午後、次女と夫が外出したので、自室軟禁を解いてやったら、
シャワーを浴びて、テラスのそばでくつろいでいた。

あと、2日の辛抱だね。

それにしても、部屋まで食事を運ばれ、至れり尽くせりのお世話をしてもらってるってことに、気付いて欲しいもんだ…

(普段、子供たちが病気や怪我のときに不在の夫は、このときとばかりに張り切り、世話を焼いている。つもり。
「ジュース飲むか? オレンジ? アップル?」
って、まるで、スチュワードである。)


朝7時に、わたしがヨロヨロと起きて台所へ行こうとすると、
「インフルエンザにかかったー! 熱あるー!」
と、長女の部屋から弱々しい叫び。

昨日の夜はバリバリ元気だったのにね。
仲のよいお友達がすでに罹って水曜から休んでいたから、もう覚悟はできてたんだけど。

とりあえず次女を学校へ送り出して。

「どーする? 病院行く?」
「行く、行く」
「一人で行ける?」
「えー、行けないよお! 何でそんなひどいこと言うのお!」
だって、うつりたくないんだもん!
あたしは病気になったって一人で行くけど? やっぱり15歳って、まだ子供なのか…

しょうがないから二人で、H医院へGO!
行く前の体温は39.1度。
学校での状況を話し、診察してもらう。

「インフルエンザで間違いないと思う。検査はしないよ。しても、発熱から時間が経っていないから陰性に出るだろうし。
薬は、リレンザかタミフルだけど、リレンザはうまく吸入できないとちゃんと血中濃度が上がらないから、僕はタミフルの方がいいと思う。
厚生省では、10代の子がタミフルを飲むと異常行動を起こすと言っているけど、異常行動は、タミフルのせいじゃなくて、インフルエンザや高熱によるものだということを、僕らはわかっているんだ。だから、僕はタミフルを処方するよ。
もし、呼吸が苦しいとか、他の症状が出てきたら、電話してね」

「家族にうつることが心配なんですけど、連休中にかかったら、どこにかかればいいでしょう?」
「もし、急に高熱が出たら、それはインフルエンザに違いないから、とりあえず、長女さんに出したタミフルを飲んで。それから僕のところへ電話をくれれば、もう一人分、処方するから。留守番電話になってるけど、メッセージ入れてくれれば、連絡するから」

うーん! H先生は素晴らしい! かかりつけ医の鏡!
見た目と話し方はクールだけど、ホントに頼りになる。
以前に次女が首のリンパ節を腫らしてにっちもさっちも行かなくなったとき、休診日だったにもかかわらず、ウチまで診に来てくれたし!



さて。
ウチの重病人の長女さん。
H医院へ行く道すがら、
「そういえば、今、下○沢のリーガルで、セールやってるんだよね」
って、私が言ったら(H医院はウチから下○沢へ行く途中にある)、
「え? ほんと? 新しいローファー欲しい! リーガルの、欲しい!」
って言うの!
それで、診察のあと、調剤薬局で早速タミフル飲むと、
「靴買いに行こ!」
えー!? いいのかね? と思ったが、長女、行く気満々なので行ってしまった。
長女はローファー、私はストラップのついたパンプスを買った…
そして、30分かけて、歩いて帰ってきたのだった。
なんだ、元気じゃん?


タミフルカプセル75 1日2回朝夕食後服用 5日分
カロナール錠200(1回2錠) 発熱・疼痛時服用 5回分


次の標的は次女か?
隣の席の男の子が、インフルエンザで休んでるんだって。
ダブルパンチじゃん!




14歳 最後の1週間
来週の今日、長女は15歳になる。



15年前の暑い夏、予定日を2週間過ぎても出てくる気配がないので、入院して促進剤を点滴して、その30時間後にやっと生まれた、根っからの、マイペース&のんびり屋さん。

とても立派な可愛い赤ちゃんで、私にはもったいないような気がして、しばらくの間は他人行儀に、名前をさん付けで呼んでいた。そのあと、ふさわしい愛称をみつけて、今に至っている。

いい子に育てた覚えはないけれど、素直で優しい、いい子に育っていると思う。
エネルギーがあって、明るくて、前向きで、努力家。
まぶしいくらい、キラキラ輝いている。

ペシミストな私をいつも励ましてくれるオプティミスト。
この一週間を二人だけでべったり過ごせたのは、(私の)神様からのプレゼントかも。
いろんな話(次女や夫の前ではできないような)を沢山したし!


来週の今頃は、フランスの家族や親戚に、たくさん祝福されていることだろう。


あと15年たったら、30歳かぁ。

人生って、ホントにあっという間ね。


長女 ハロー、ジンマシーン
二の腕にぶつぶつができて、
「寝るとき痒い」
と、言っていたのである。一~二週間前から。
「部屋が汚いせいなんじゃないの?」
と、相手にしていなかったのだが、とうとう彼女は皮膚科に行った(三○クリニック)。

そしたらなんと、
「蕁麻疹だって」だと!

「でもさあ、そんなの、蕁麻疹ってゆうかね? あたしなんかさあ、お腹も、背中も、太もも、真っ赤に晴れ上がっちゃってすごかったんだから!」
「お母さん、それ、蕁麻疹自慢? あたしのもね、蕁麻疹なの! 100%蕁麻疹ですって言われたモン!」
はぁ、さいでっか。

ついでにニキビ治療も。
乳製品やチョコレートの食べすぎはよくないと言われて、長女はへこんでた。
ヨーグルトが大好物で、毎日2個も食べていたのだ。
「これからは一個にする…」
ざまーみやがれだい!


ゲットしてきた薬
蕁麻疹編
アレグラ錠60mg 1日2回 朝夕食後 各一錠 14日分
グリチロン錠 1日2回 朝夕食後 各一錠 14日分
(1週間くらいでよくなるから、良くなったら、飲まなくてよいとのこと)

ニキビ編
ハイボン錠20mg 朝夕食後 各一錠 30日分
ピドキサール錠30mg 朝夕食後 各一錠 30日分
シナール錠200 朝夕食後 各一錠 30日分
ダラシンTゲル1% 1日2回

「『ニキビにいい石鹸ありますか?』
って聞いたら、2100円の石鹸勧められて、お財布に1000円しかなかったから、
『また今度にします』
って、言ったぁ」
おいおい、2100円の洗顔石鹸なんて、あたしのより高いんじゃ?

長女と買い物
「着るものがないー!」
と、ウルサイ長女の洋服を買いに、午後、原宿へ。

フォーエヴァー21は、店に入るのにも列を作らなくちゃならなくて、もちろん中は激込み。
レジも長蛇の列。私がレジに並んでいる間に、長女が気に入ったものを見つけてくるという戦法で、くすんだピンクのオーガンジーっぽいチュニックをゲット。

お隣のH&Mは、それほど混んでいなかった。黄色に緑の刺繍のエスニックなチュニックをゲット。

それから渋谷まで歩いて、それらのチュニックに合わせるべく、ユニクロで、半丈ジーンズと、タンクトップ2枚(ピンクと緑)と、ベージュのパーカーをゲット。

「あー、あたし、すごく楽しい気分♪」
と、長女。そりゃー、そうでしょーよ。

サンダルも買いたいと言う長女にお金だけ渡し、
私は渋谷で彼女と別れて、予約してあった広尾のサロンへ。
ヘナとカット。
すると長女からメールが入り、
「優柔不断なあたしは、一人じゃサンダル決められなかった。また今度ね」
だと。
てゆうかあだよ、私がサンダル代渡しといたの、忘れないでよ!?

朝っぱらから長女に、4800円むしりとられた。
夏のセーラーの上に着る学校指定のサマーセーターを買うんだそうで。

「なんでよ? 寒かったら、下着でも着れば?」
「それでもぉ、寒いの!暑がりの先生が、エアコンの温度下げるんだもん!」
「エアコンなんか切って、窓開けて、勉強すりゃあいいじゃないの?」
「そんなことぉ、あたしが決めるんじゃないもん!!」
「エコの研究とかしてんでしょ?長女の学校は!やってること、ちぃともエコじゃないね!!!!」
「あたしにぃ、怒らないでよ!!!!!」

冷房つけて、セーター着て勉強してるなんて、狂ってるよ。
普通に温度調節できないのかね?
第一、夏なんだから、中高生は、汗かいて勉強してりゃいいの!
先生も、汗かいて勉強教えてりゃいいの!

体重計に乗ったら、3キロ減っていた。
「心労だ…」
と、私が言ったら、
「新郎新婦の入場?」
と、長女。

もしかしてこいつ、馬鹿?

長女だって、小学1年生のとき、公園の急な階段から頭から落ち、お友達に呼ばれて私が駆けつけると、顔中の穴(耳や鼻や口)から血を出して、倒れていた。救急車で広尾の○赤に運んだ。そのときはまだ1歳だった次女もベビーカーと一緒に救急車に乗せてもらった。
救急センターで、「嘔吐があったらヤバイな…」と医師が言う側から、彼女はゲロゲロ吐いて、私はどんな恐怖感を味わったことか!
すぐ入院となったが、次女は病棟に入れてもらえない!ナースステーションで預かってもらったが、大泣きしている!気が気じゃない私!必要なものをそろえるように言われても、売店には子供用のパジャマなんか売っていないし!(そのとき仕方がなくて買った大人用のパジャマは、今私が着ている…) 夫の携帯に電話するが、つながらないし!(ホントに役に立たないなぁ)。
状態が落ち着くまで検査できないと言うし、次女のおしめやミルクも持ってきていないし、私は泣く泣く家に帰ったっけ…。
その夜は当然眠れるはずもなく、行きつけのお地蔵様に千円札をねじ込んで、長女のベッドで、長女の匂いにくるまれながら、泣きっぱなしだった。(夫はビジネス・ディナーで、酒飲んで帰ってきた!)
翌朝、早くに病院から「脳に異常なし」という電話を貰うまで、生きた心地しなかったよ?
その後、いろいろな検査をした結果、嗅覚の神経が損傷していることがわかったが、命が助かったから、よしと思った。
(でもしばらくして、嗅覚は復活したのだ!「おかあさん、この入浴剤、いい匂いだね」と、言われたとき、「わかるの?匂い、わかるの?」と、長女を抱きしめた…)

彼女が3年生から4年生になる春、嘔吐下痢→気管支炎で、3週間寝たきりだったこともあった。あまりの具合の悪さに人相が変わり、あのときも、「ほんとに元気になるのか?」と、心配でならなかった…

本人はそんなこと、すっかり忘れているのよね。

私は子供たちが怪我したり病気したりするたびに、がくっと痩せる(そして、回復の後、元に戻るんだけど…)。

うちの子達、私の心配を食べて大きくなっているんじゃないかしら?

長女が昼前に、
「今日、何日だっけ?」
と訊くので、
「22日だよ」
と新聞を読んでいた私が答えたら、
「ギャー、今日、英検の面接の日だあ!」
「え?何時から?」
「10時から」
「もう、終わってるじゃん!!!!!!」

馬鹿っ、馬鹿っ、馬鹿っ!!!
いくら罵っても、罵り足りない。

「でも、筆記受かってるから、次回は筆記なしの面接だけで準2級を受けられるんだよ」
と長女。
「だけど、受験料は同じでしょー!何回払わせんの、このあほんだらー!今度は自分の小遣いから出しなさい!」

そこで夫登場。
「そんなに責めるな。僕は彼女を理解できるよ。彼女は僕に似て、日にちの感覚に弱いんだよ」
だと!!
確かに、あなたは日にちの感覚に弱いですねえ?
「○月○日、何々があるからね」
私が言って、
「わかった」
あなたが答えても、当日が近づくと、
「そんなの覚えてない。スケジュール帳に書かれたことだけが、僕の予定。君、その約束を僕がスケジュール帳に書くところを見た?」
と、おっしゃり、私を激怒させますからね!!
最近では、予定を告げるとき、夫がパソコンのスケジュール帳に記入するまで目を離さないようになった。

そもそも。
私たちは、パリで結婚式を挙げたのだが、その数日後、マルタ島へ新婚旅行に行くことになっていて、その手筈は全て夫がととのえ、チケットも夫が持っていた。
で、今日は新婚旅行♪という日、荷物を持って、オルリー空港へ行くと、
「お客様の出発日は、明日でございます」
だと!
すごすごとパリ市内に戻り、誰にも告げずにホテルに泊まり(かっこ悪くて、こんなこと人に言えるか!)、次の日再び、出直したのだった。
新婚旅行の日にちを間違える馬鹿と結婚したのか…。私のいや~な気分を察した夫は、
「間違えたのが前日でよかったじゃないか。出発日の次の日じゃなくて、ホントよかった」
だと!
これって、フランス人特有のオプティミスム?
成田離婚ならぬ、オルリー離婚しときゃよかった!?

そんでもって、
「14歳の長女にスケジュール管理は難しいよ。僕が14歳の頃は、ママンが全部管理してたよ」
だと!
「へーえ、だから、日にちの感覚が鈍くて、新婚旅行の日を間違える馬鹿男になったんだ?」
と、思いっきり嫌味のストレートパンチを食らわしても、
「あはは、そうかもね」
むかつくー!!!どこまで鈍いの?

そんでもって、馬鹿男のDNAを受け継いでいる長女に、
「今度の英検はいつなのよ?」
と尋ねたら、
「6月。でも、準2級飛ばして、頑張って2級受ける」
と、おっしゃるじゃないの!
「なんで? 準2も受かってないのに、2級なんて、どっからその発想は出てくるの? お母さんは、そんなの、はぁはぁ、絶対に、はぁはぁ、許さないからね!」
(このオプティミスムも父親譲りに間違いない!)

そして、母の見舞いに出かける夫に、
「お母さんにこの話はしないでよね!?」
と、念を押したら、
「あ、そう?僕たちの家族のエピソードのひとつとして、話そうかと思ってた」
だと!
「だめー!!お母さんはぁ、心配性なんだからぁ、はぁはぁ、特に今は、ネガティブな話題はぁ、避けてちょうだいっ!!!」

風邪、思い切りぶり返しそう。

私と同時期に鼻水をすすり出し、くしゃみ連発なので、あー、スイッチ入ったなあと。

昨日、学校帰りに直接耳鼻科に行かせた。
「もうすぐ期末テストだから、眠くならない薬をお願いしますって言うんだよ!」
と、朝、念を押して。

で、帰宅後、
「どーだった?」
と聞くと、
「小学校のとき同じクラスだった男子が吸入してたけど、無視った!」
「じゃなくてー、先生はなんて言ってたかってこと!」
「あたしがぁ、花粉症になりましたって言ったらぁ、そうですねって」

アレグラ錠60mg 1日2回朝夕食後 14日分
パタノール点眼薬0.1%(5mL)
ナゾネックス点鼻薬50u56噴射用 1日1回

「飲み薬は、眠くならないけど、効果が弱いんだって。症状軽いから、これで大丈夫だと思うけど、ひどくなるようなら、期末テストの後に、もっと強い薬にしましょうってさ」
バーテンダー・ドクターの中学生用カクテルね。

それにしても。
こないだ、鼻をかみたい私に長女が差し出したティッシューペーパーの使用感があまりにも良くてびっくりした。
「これ、どうしたの?」
「買ったの。だって、粗悪なティッシュペーバーで鼻かむと、鼻の下が赤くなるんだもん」
「え!いつも、これ使ってるの?」
「うん」
「どっちの財布から出してるの?」
「お母さん財布だよ」
「!!!!!!!」
長女は、自分財布(自分のお小遣い)とお母さん財布(学用品やお使いの出費用)を持っているのだ。
「お母さんなんか、今の時期に使うために、街で配っているティッシュを1年間ためておいてるんだよ?」
「やだー、鼻痛くない?」
「痛いよっ!」

昔はちり紙だったのよ!?
まー、14歳でデビューして、一生花粉症と戦わなくちゃならないから、許すか…(私のデビューは23歳だった)。
医学の進歩、あるいは杉の木ぜーんぶ伐採政策で、長女が年取った頃には、この疾患は解決されているかもしれないけど。

まさか、杉の植林を推し進めた裏に、製薬会社の陰謀があった訳じゃあないよねえ?

長女が私にしている借金である。

彼女は、小学校の6年間、フランス語のプライベートレッスンを受けた。
父親の国の言葉を習得して欲しいと私たちは願っていたし、彼女自身もそれが自分に課せられた当然の義務だと思い、まじめにレッスンを受け、宿題をこなしていた。

ところが。
中学生になり、忙しくてレッスンを受けられなくなると同時に、彼女の中からフランス語が消えていった。フランス語の本を読むことはなくなり、父親(彼は娘たちにはフランス語でのみ語りかける)に対しても、平然と日本語で話すようになった。

「だって、英語を勉強するほうが大切でしょ?英語が入ってくると、フランス語が出て行っちゃうみたい」
などと、ぬかし、私をいや~な気分にさせていた。
そりゃー、英語の勉強も大切だけど(彼女の学校は英語教育に熱心だ)、だからと言って、フランス語をおろそかにしていい訳ではない。

私の怒りが頂点に達したのは、この間の夏休み。
フランスで過ごした3週間、彼女は、ほとんどフランス語を話さなかった。祖母や、親戚や、私たちの友人に対して、出てくる言葉と言えば、「ウィ」か、「ノン」。あとは、相手が彼女の気持ちを察してくれるのを待つかのような、困惑気味の沈黙。

「どうして、フランス語を話さないの?下手でも、自分をフランス語で表現しようという努力を放棄しちゃだめだよ!」
と、叱咤したら、
「もういいの。フランス語を話すのは、無理。放棄する」
だと!!!

あんまりにも頭にきたので、
「何のために、6年間もフランス語のレッスンを受けたのよ?レッスン代、どぶに捨てた気分だ」
と、言ったら(そこでお金の話を出すのは下品だと、自分でも思ったんだけどね)、
「じゃあ、返す。働くようになったら、返す」
と、言うではないか?

だから、計算してやったぜ。132万円だぞ。すると、
「わかった。じゃあ、毎月5万円返せば、2年とちょっとで返せるね」
と、せいせいしたような笑顔で言うではないか。

うーん、その132万円、何に使えってんだ?いっそユニセフにでも寄付するか?

(そんなやり取りを聞いていた次女は、「あたしは、フランス語、ちゃんと勉強して、ずっと忘れないからね、心配しないでね」と、私に取り入る。あー、もう、なんだか、私って、相当ダメ母かも)

長女が、学校のインターンシップで、昨日・今日・明日の3日間、老人ホームで研修をしている。

「どおだった?」と尋ねると、
いろんな面白いエピソードを語ってくれるのだが、最終的な感想は、
「呆ける前に死にたい!」
とのこと。

役に立たない(どころか、足手まといであろう)中学生を引き受けてくださった老人ホームの方々、ありがとうございます。
朝。英検の2次の面接テストに行った。かなり余裕を持って家を出たのに、会場は、初めて降りる駅、聞いたこともない学校で、受験票の地図を頼りに行ったのだが、その地図がよく出来ていなくて、迷いまくり、二人の人に道を尋ね、やっとたどり着いたときは、時間ぎりぎりセーフだったそうだ。
その焦りのせいか、単なる実力なのか、面接テストは、「ボロボロだった…多分、落ちてる…」とのこと。
事前に、ちゃんとした地図で、確認しておいてあげればよかったと、母として反省…
あと、前夜に遊びに連れ出したことも、母として反省…

しかし!そんなことでへこたれる中2ではないのだった!
夕方、浴衣を着て、学校のお友達と待ち合わせて、靖国神社のみたままつりに出掛けた。

髪を結って、かんざしをさして、浴衣を着せてやったら、なかなか美しい感じで、我が子ながら惚れ惚れ。「私が生んで、私が育てて、こんなにキレイになった。こいつは、私の作品なのだ!」という気持ちがふつふつとわいて来るのよね。

そんな親ばかな心情を知る由もない彼女、帰ってくると、「すっごく楽しかった!!」と、頬を紅潮させていた。夜の盛大なお祭りで、沢山の友達(女子はもれなく浴衣!)に会い、そこにはコイバナも盛りだくさんで、そりゃー、楽しいでしょうね。ちょいウラヤマ。
本日。長女の学校の学年懇親会のために某ホテルへ。その後、学校へ移動して保護者会。
懇親会は、委員の方々が上手に企画してくださり、なかなか楽しいものだった。長女の親友のお母様とも沢山おしゃべりできて、嬉しかった。

夜は、長女と三茶のライヴハウスで K Sound Systemを聴く。このバンドは本当にリズムが素晴らしい。力強くてシャープなドラム、グルーブ感溢れるパーカッション、他の楽器と交わって心地よい鼓動で空気を振るわせるタブラ。エレキベースとウッドベースのバランスも絶妙だし、ヴァイオリン2台、フェンダーギター、サンプラーが、異次元の世界への橋渡しをしてくれる。
ゲストボーカルは、某有名人がシークレットで。長女は、彼女の生の歌声が聞けて、大感激だった。
「あんな近くで、生で、すごい歌声聞いちゃったら、もう、CDじゃものたりないな」だと!

よかったね。こんなレベルの高い音楽を身近に聴ける中2なんて、そうそういないよ。お母さんに感謝しなさいと、恩を着せといた。

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