最近、なんだか感じの悪いカデット。
私がやさしー言葉をかけても、いちいち突っかかってくる。

こないだなんか、インターホンに映る白いイヤーマフがあまりにも可愛いもんだから、
「ウサギさんですかぁ?」
って言いながら解錠したら、
「他の人が聞いてたらどーするの? ああいう、甘えん坊の子供に対するようなしゃべり方はやめてよね!」
と、ご立腹。

でも、ご立腹されればされるほどからかいたくなるのが人情ってものよ?
「かわいいちゃん!」
「お母さんの大好きちゃん!」
と、まとわりついてたら、ついにキレた。
「あのね!そういうのやめてっていってるでしょー!!わたし、反抗期なんだからね!!!」
だって。反抗期宣言かあ。大笑いしたら、真っ赤になってぷんぷん怒ってた。


でも、夕食後になると、しおらしくなる。
「あれ? 反抗期は?」
「夕ご飯のあとは、反抗期じゃなくなるの」
???? なんで?

それは… 反抗しっぱなしだと、おやすみの儀式(おやすみのキス・こころ・むぎゅー)をしてもらえないから。なんだと。ぎゃはははは。

まずは卓球場。
今年、学校のクラブで卓球をしているカデットはとても上達していてびっくり。
夏に別荘で相手した時よりずっと上手くなっていた。
といっても、中学時代に卓球部だった私の足元にも及ばないが。

タワーレコード。
嵐のCDを買う。クリスマスプレゼント。

デパ地下でお寿司を食べる。
魚屋さんがやっている鮨屋なので、ネタが新鮮で美味しい!

伊東屋で墨汁とノートを買う。

キッチン用品売り場でカデット用の包丁(エーデルワイスの中型)を買う(母からもらった商品券を使う)。
これからはカデットにもお料理してもらうのだ!

ロフトで私の手帳のリフィルを買う。

ハンズで洗剤用タッパー&私専用のフモフモを買う(命名ふも子)。

丸善でカデットに青い鳥文庫の「源氏物語」と「三銃士」を買う。

プラザの地下で食料品を買う。

バスに乗ってピアノの先生の家に向かったが、年末のせいか大渋滞!
ドキドキハラハラ。でも、間に合った!


年の瀬らしいお出かけ。

本日帰国予定の夫が、夜の9時を過ぎても音沙汰なしで(いつもだと空港から帰るコールがある)、ネットで調べるとエールフランスもJALもパリ発の飛行機はとっくに到着している。携帯電話にかけても留守電だ。

帰ってくるの、今日じゃないのかしら?
と思って、パリの義母に電話したら、
「一週間前にパリからサンフランシスコに発って、あっちから直接日本に帰るのよ。
あなた知らなかったの?」
と、あきれられた。

アメリカに行くって話は聞いていたが、それがどの都市かは聞いていなかったし、直接帰ることも聞いていなかった。
再びネットで調べると、サンフランシスコ発の便が22時過ぎに到着予定。

夫の出張があまりにも多いので、彼が現在何処にいるのか、知る気になれない。
いざとなれば携帯電話やスカイプで呼び出せると思っているから。

今回、一番心配していたのがカデット。
「飛行機落ちたんじゃないの? どっかで行方不明になったとか…」
って、地球儀ぐるぐる回しながら、小さな胸を痛めていた。










12時過ぎに夫は無事帰宅した。
その夫に、カデットから、
「パパが帰ったら伝えておいてね…」
というメッセージがあったので、お伝えした。
「『上履き洗っといて』だって」

(週末、普段は自分で上履きを洗うカデットだが、夫がいると洗ってもらえるのである…
そのメッセージを聞いた夫は、スーツケースを開ける前にユーティリティ・シンクへ直行した。だってすぐ洗わないと、月曜の朝までに乾かないからって!)

すいている電車に並んで座って、それぞれが自分の本を読む。
カフェで好きな飲み物を注文して、ニコニコしながら待つ。
美術館や博物館を訪れて感想を言い合う。
ミュージアムショップでお土産を選ぶ。
木立の中を散歩する。
一つのペットボトルのお茶を共有して、歩きながら飲む。
自転車で前後になって走る。

カデットと一緒に過ごしていて楽しい時間。

カデットの学校が振替の休日だった。
ママ友ふたりが、子供たちをボーリングに連れて行ってくれた。
カデットは初めてだったのに高得点で、鼻高々。
(調子に乗るなよ? これはきっと、ビギナーズラック?だ!)

そのあとレストランに行って昼食をとり、お友達の家に行って勉強したそうな。
いったん帰ってからピアノのレッスンに行き、充実の一日を過ごしたカデットだった。


小金井公園の中にある江戸東京たてもの園に、カデットと行った。
カデットがずっと前から行きたがっていた場所。
27棟の歴史的建築物を移築保存する野外博物館。
広々とした敷地にゆったりと配置されていて、木立の中、散歩気分でそれぞれの建物を訊ねた。
どの建物も興味深く、楽しめる工夫が随所にされていた。
屋敷の裏庭の角っこに転がっている植木鉢にまで配慮がなされていた。

非常に優れた施設なので、また訪れたいと思った。
外国の人と一緒に来ても楽しめるだろう。

日曜のお昼、外へ食事に行こうと家族が言う。
しかし私は、差し迫った仕事を抱えていたので、出かけたくなかった。
それでも、どうしても、出かけようと言う。
「なんで? なんで今日出かけなくちゃならないの?」
「だって、他の日は、パパが出張でいなかったり、私の部活があったりするから」
と、エネが言う。
「でも、今日は、お母さん、仕事が忙しいの! みんなにも都合があるように、お母さんにも都合があるんだから!」
強く言ったら、カデットが泣き出した。

仕方がないので、食事に出かけた。
3人が私を連れていったのは…

一日にひと組だけ予約を受けるという、超隠れ家的フレンチ・レストラン。
実は先月、誕生日だった私。
それを祝うために、エネとカデットが何週間も前から企画して、予約してくれていたんだって。

南フランスで修業した女性のシェフに、
私たちが同じく南フランスで暮らしていたことを事前にエネが伝えて相談したらしく、
南欧料理に日本のテイストが添えられた、なんとも粋なメニューであった。

ありがとう、みんな!
(だけど、あたしの予定も考慮してくれたら、もっと嬉しいんだけど…?)

昼前にSから電話があり、D山でちょっとしたイベントがあるので、出かけないかとのこと。
しかし、私は仕事があるし、昨日帰国した夫にはビックカメラへ行って石油ファンヒーターを買ってきてもらわなければならないし、エネは部活で一日中出かけているし、だめだァと言ったら、カデットだけ連れて行ってくれるとのこと。

で、夫がカデットを渋谷まで連れて行ってSに引き渡した。楽しい午後を過ごした後、カデットは渋谷でバスに乗せてもらい、一人で帰ってきた。カデットの初☆プチ・一人旅なのであった。
朝、小学校へ行き、ベルマークの集計作用。
これが、チョーめんどくさいの。
会社別に分け、点数別に分け、
ちっこいベルマークを5個ずつセロテープでつなげて、
集計する。
私はキューピー担当だったのだが、異常に量が多かった。
みんなマヨラーなのか? 皆さんの食生活が心配になるよ?

12時に作業を終えた後、そのまま下北沢へ行き、あれこれ買い物して帰宅。
夫が用意した昼食を食べてまったりしていたら、エネが帰宅し、
私が下北沢で買ってきたものを見て、
「あたしも下北沢に行きたい。服見たいし、友達の誕プレ買いたい。お母さん、一緒に行こうよ。一緒に選んで」
と、おっしゃる(彼女の目当ては、私のセンスと…財力だ…)。
すると、カデットも、
「もー、今年は、絶対にブーツが欲しい!」
と、おっしゃる。昨冬、お気に召してサイズの合うものが見つからなかったので、今年は何が何でも欲しいらしい。

で、本日2度目の下北沢。
エネはしょっちゅう友達とうろうろしているので、もはや私より下北沢に詳しい。
まず、文房具屋で来年のカレンダーを二つ買う(リビング用と私の部屋用。毎年同じデザインのものを買うので悩む必要なし)。
エネお勧めのカード屋さんで、エネの友達のためにジャック・タチのカードを買う(私が)。
カデットはそこで、来年の手帳を買う(自分のお金で!この人、100点取るたびに50円ゲットしているから、金持なの!)
乙女な雑貨屋で私のスリッパを買う。
エネお勧めのドーナツ屋でドーナツを食べる(エネは、初めてここのドーナツを食べた時、泣いちゃったそうだ…美味しすぎて…まったく涙腺の弱い奴!)。
ヴィレッジ・ヴァンガードで、エネの友達に贈るカップ(カップと茶漉しがセットになった優れ物。デザインも可愛い)を買う(私が)。
スタイリッシュな雑貨屋で、明日渡仏する夫に持たせる、義母の誕プレを買う(自然素材で編んだ、ティッシュペーパーボックスを入れる箱なんだが、フランスのクリネックスって、日本と同じサイズだったっけ?)
空き地をテラスにして期間限定で営業しているクレープ屋でクレープを食べる。

しかしながら。
カデットにぴったりのブーツが見つからない!
ってんで、三茶に移動。
いくつか店を見たが、結局、デザインとサイズの合うものがなかった。
で、帰宅。

都民の日だったので、エネとカデットとカデットのお友達二人を連れて、プラネタリウムに行った。

秋の夜空を堪能した。

星座を作った昔の人たちにとって、空に散らばる星を観察することは、一種の娯楽だったのかもね。神話とリンクさせたりして。暗くなったら、他にすることないし。

天文部のエネは、やれ木星の縞模様の縞が足りないだの、東京で「秋の四角形」はなかなか見られないだの、いちいちコメントを耳元でささやくので、正直うざい。
「ねえ!もしもボーイフレンドとプラネタリウムにデートに行ったら、黙って見てなさいよ!?」
と、忠告しておいた。

「日本語は、『度』に頼りすぎ!」
と、カデットが言った。
「温度も、角度も、緯度も、音階も、回数も、『度』を使っている。度に頼りすぎだよ!」
だそうで。

私は返答のしようもなかった。
今までそんなこと、考えたこともなかったもの。

鴬谷~上野~湯島
カデットが篤姫のDVDを見終えた記念に、 寛永寺を巡る旅へ。
朝早くに部活動に出かけたエネと正午に鴬谷の駅で待ち合わせ。
(鴬谷駅では、BGMが「ホーホケキョ」だった…)

根本中堂を堪能。静かで心地よい空間。カデットは写真を撮りまくる。

通りがかりの国際子ども図書館の前で記念写真。ここは、エネが大好きな図書館。ルネッサンス風の明治期洋風建築がとても美しい。本日は休館日で、中には入れなかった。

通りがかりの国立博物館で『ワヤン-インドネシアの人形芝居-』を鑑賞。繊細な影絵人形、実は象の皮で出来ているのだった。どの人形にも、顔から足に斜めに貫く芯があり、その芯がすべて同じ形をしていることにカデットが気付いた。まるで、人間の背骨のよう。

博物館のお隣の 開山堂へ。 寛永寺のガイドと「身体健全」のお守りをカデットのために買う。

動物園の中にある五重塔を外から眺める。

上野大仏(パコダ)で、大きな仏様のお顔と記念写真。

時鐘堂を下から見上げる。

清水観音堂をお参り。

西郷さんと記念写真(エネ、ちょっぴり嫌がる…)

不忍池の蓮見茶屋で遅い昼食。池の上に張り出した和風のテラスでくつろいだ。
眺めが美しくて、お弁当とお茶が美味しくて、疲れが吹き飛んだ。

不忍池辯天堂をお参り。道すがら、カデットが、「どうしてもおばあちゃんにお土産をあげたい。さっき買った「身体健全」のお守りは、おばあちゃんにあげる」と、話していた。辯天堂には、「身体健全」と「学業成就」が一緒になった、まさにカデットにうってつけのお守りがあったので、カデット用に購入。

辯天堂の裏から、池を横切って、池之端へ。春日通りで仏花を買って、私の祖父母が眠る湯島のお寺へ。お墓をきれいにして、お線香を焚いて、お花を飾って、3人とも心ゆくまでお祈りをした。

いっぱい歩いたけれど、良い気の流れるところばかりを訪ねたせいか、疲れていない。
帰宅後、突然父が来て、山梨で摘んだ葡萄をおいて、すぐ帰った。

7月9日の夜に帰国した夫、19日の便で渡仏。

もはや、どっちが本拠地なのかわからない状態。

エネがカデットを連れてこどもの国へ行き、一日を過ごしてきた。

部活やら学校行事やら趣味やらで忙しいエネ、今日が唯一オフの日だったので、妹孝行。
まるで、忙しい合間に家族サービスをする父親のよーだ。

水着を着たカデットや、ターザンロープをするカデットの写メが、ときおり送られてきた。
まるで親バカな母親のよーだ。

6歳違いの姉妹、悪くない。
この先、どんな関係になるのかなあ?

カデットが、エネを、
「おねえさーん」と、呼ぶ時の声が好き。

日曜の夜の便で、夫はフランスへ発った。
この季節、家庭内における人口密度と使用言語が減るのは、悪くない。
が、出発前に徹底的な風呂掃除を頼まなかったことにプチ後悔の今日この頃…

カデットは、重曹とクエン酸と砂糖水と果汁でジュースを作るのに凝っている。
一番のヒットは、柚子茶で作ったジュース。ほんとに美味しい!!

エネは、鼻の頭のニキビが悪化して、昨日、皮膚科受診。
ビブラマイシン錠100mg 一日一回 夕食後 3日分
ダラシンTゲル1%
そして彼女は今日、髪を切った。
ずっとロングだったのに、結構短く切った。
夏休みに遠泳合宿があるから。
なんだかおばさんみたいだと、思っただけにしときゃーよかったのに、口に出してしまった。
いたく傷ついた模様。ごめんね!


そーいえば、昔、イギリスに、Orange JuiceとかHaircut 100ってゆうバンドがあったなー。

父と母を招いての誕生会。
エネは部活のため欠席。

なんともはや、10歳、3回目の誕生日パーティ。
何さま?って感じだが、
母はプレゼントを用意していたし、父はカデットと散歩がてらケーキを買いに行くのを楽しみにしていたので。

私が今非常に忙しいので、二人は早々に帰ったが、その二人を、カデットがいつもお祈りしているお地蔵さまに案内した。母は、奇跡を起こしてくれたお地蔵さまにお礼を言った。
そして、カデットは二人をバス停へ送り、バスに乗るのを見届けて帰ってきた。

その後母から電話があり、
「カデットちゃん、大きくなったわね。いつまでも、小さい子供のような気がしていたけれど、しっかりしてきた…」
と、言っていた。私もそう思う。

先週、雨上がりの翌日、テラスでカデットが悲鳴を上げた。
彼女がお世話していた苺が、なめくじに食べられていたのだ。

「立派な苺が二つなっていて、もう少し大きくなったら、お母さんとわたしで食べようと思っていたのに!なめくじなんか、大っ嫌い!!」

彼女は、塩をもってテラスに引き返し、始めは恐る恐る、途中から大胆に、見つけ次第、塩攻撃をしたようである。
塩の山盛りが20個ほど出来ていた…。

ネットで調べたら、なめくじ退治にはビールがいいということで、紙皿にビールを入れてテラスにおいてみたら…
翌朝、テラスに出たカデットが、
「ぎゃー!!!!!!」
ビールの池でなめくじが幾つも溺死していた…。
だから、そうなるって、言ったじゃん?
私たちは、夫をたたき起こして、始末させた…。

うちのテラスは、マンション共有のミニミニ雑木林スペースに隣接しているので、そこからなめくじがゾクゾクとやってくるらしい。

で。
「ビールなんか置いちゃ、なめくじが寄ってきちゃう! それじゃ困るのよ!」
パソコンの前に座って検索しまくって、アマゾンで出てきたのがこの商品。
「おかあさん、ワンクリック!ワンクリック!」
ご乱心のカデットに促されて、ぽちっと注文。
翌々日に届いたこの駆除剤を、彼女はテラスのあちこちに撒いた上、自分で管理している鉢は全部(苺、パセリ、オジギソウ、ローズマリー、バジル)、物置きの上に乗せた。

これで一安心。なのかなあ?
梅雨が恐い…。

私は今まで、お友達を呼ぶ誕生会を、子どものために開いたことがなかった。
自分の子どもを主役にして、お友達を招待し、プレゼントもらい放題という図に、私の気持ちがしっくりこなかった。
エネの誕生日は、幸い、夏休み中なので問題はなかった。

カデットも、そんな私の方針を理解してくれていた。
それに、今年は親友一家が祝ってくたし…

と思っていたら!
お友達4人が気の毒がって、自分たちだけで、次女のためにサプライズのお誕生会を企画してくれた。
お友達の一人のお家が所有する大きな車庫を会場に、前日から飾り付けをし、出し物の練習をしてくれたそうで…。
それを聞いたら、私も黙っているわけには行かない。
「じゃあ、2次会は、ウチでして! みんなに、ウチでもお祝いしてもらおう!」
名前入りのケーキを注文し、アレコレ整えた。

夕方、女の子たちが、やってきた。
みんな、すっごくオシャレして!
(そういえば、カデットも出かける前に、ダンスをするからと言って、ワンピースに着替えていた!)
カデットを真ん中にして、みんなで写真を撮った。
「おめでとう!」と言ってもらって、カデットはロウソクの火を消した。
おこずかいで買ったという可愛いプレゼントをもらった。
カデットが弾くピアノを、みんなは聴いて、拍手してくれた。

誕生会、素晴らしいじゃないか?

私の意固地なポリシーなんか吹き飛ばす子どもたちのパワーで、カデットの誕生会は開催されたのだった。

カデット、君は、幸せだね!




本日定期テスト最終日のエネは、お昼前に一旦帰宅し、着替えて(オシャレして!オーデコロンつけて!)、「打ち上げ」とやらに出かけた。1500円で食べ放題のイタリアンの店に、30人近く集まったそうだ。
そのあと、プリクラ撮ったり、公園でまったりしたりして、
「すっごく楽しかった!」んだって。

エネ、君も、幸せだね!




そして夜、エネの小学校時代の友達から、
「カデットちゃんのお誕生日おめでとう」
というメールが入った。
第一、今日が誕生日じゃないし、???と、思ったら、今日、ケーキ屋の店頭に、カデットの名前入りのバースデーケーキが、少しの間、飾られていたらしく、それを見かけたお友達からのお祝いメールだった。

なんだか、10歳の誕生日、すごいことになったよ!!

夕方6時着の飛行機なのに、7時になっても帰るコールないなあ、
と思って、ネットで調べたら、その便は45分遅れの着陸だった。
ネットって、便利だ!

で、9時過ぎに夫は帰宅したわけだが、
私たち女の子3人は何の感動もなく。
というか、3人の生活になれちゃってるから、
あーあ、また最初からやり直しって感じー?

すまんねえ。

だけど、お義母さんと芝居やレストランに行って、
週末は別荘で過ごして、充実のパリジャン・ライフを送ったんだからいいのよね?

アタシへのお土産がマカロンしかなくったって、文句は言わないしね?


彼が持ち帰った、子供用の歴史の本を見て、カデットが、
「日本の世界史の本と、全然違う」
と言った。
だって、フランスには、世界史っていう概念ないもん。
日本には、歴史って言ったら、日本史と世界史があるけど、
フランスでは歴史って言ったら一種類しかなくて、
それはフランスを中心とした(主に)ヨーロッパの歴史だ。
お国柄ですなあ。


夕飯食べながら、エネが語る。
「倫理の勉強をしていると、自分って何だろう、人間って何だろう、人間って、本当に実体があるものなんだろうか?って考えて、気が遠くなる。お母さん、どう思う?」

「最近、そういうこと、全く考えない。子供生んでから、考えなくなったかも。自分のお腹で子ども育てて、頑張ってひり出して、生まれたてのホカホカの赤ちゃんに、ヤア、コンニチハ!なんて言えば、人間に実体があるかなんて、考えないよ。あたし、人間の作り方知ってる!って感じ」

「へえ、そういうもの?体感しちゃえば、もう、悩まないんだ?」

「そ。だから、哲学者は男ばっかりなのかもね」

「なるほど~」

「エネちゃんも子供生めばわかるよ」

「あたしは、結婚もしないし、子供も生まない。アタシの人生設計にそういうのはないから」

「へー、じゃあ、一生悩んでれば?」

ここでカデットが口を挟む。
「あたしがね、男の人と女の人は、恋をしなければ、赤ちゃんは生まれないって言ったの。そしたら、親友ちゃんが、恋なんかしなくったって、子どもは生まれるって言うの。お母さん、どう思う?」

どうって…エネの質問より難しいかも…?

「時と場合によるんじゃない?」
『答えになってないよ!』
二人がハモった。
じゃー、どう答えればいいんだよ???
ソクラテスもプラトンも教えてくれないよ?

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